| オオクワガタ樹液採集記2001年、2002年度夏期北総台地 |
私は過去14年に渡って「中部地区」の採集を中心に行っていましたが、昨年からの千葉県での採集記を記憶にたどって記しました。
なお、今年は昨年の夏に友人の宮氏と共に開拓した「北総台地のポイント」と「有名なUポイント」、「その他千葉県オオクワポイント」に、5月初旬から9月中旬までほぼ毎日アタックしてみました
| ※2001年7月20日頃 | |
実家の岐阜から千葉市在住の宮さんの自宅に遊びに来ていた時の事です。 その日は宮さんと「北総台地」で普通種を採集しながら、オオクワガタの居そうなポントを回っていていました。 あるポイントの大きなクヌギの木の前を歩いていた宮さんが、「ここ見て-」と、根際を指差し先に歩いて進んで行ってしまいました。 その根際の樹液にはカブトムシや、コクワガタがいっぱい付いていましたが、がよく見ると地面すれすれのところに、やや大きなクワガタのメスが顔を出しています。ライトの加減で少し赤みを帯びていましたので、「ヒラタクワガタかな」、と思いほじくり出すと、「いや、ヒラタクワガタにしてはデカイゾ」、と思い上羽を見ると点刻があります。 「宮さん!」と、声を出し呼び止めて「オオクワですよ」と、このメスを手渡しました。宮さんは信じやれないようなかをしていながらも大きな笑顔に満ちていました。 このオオクワの個体は符節が2本無く、ボロボロでした。おそらく若いメスにウロを追い出されたか、産卵途中の捕食だったのだろうと推測しました。宮さんは、 「根際など思いもよらない所で採れた事で、固定観念は捨てるべきだと実感した。」と話していました。 |
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| そして10日程経ち岐阜の実家にいた私に一本の連絡が入りました。 宮さんからです。「たった今60o台後半のオスが採れました」と、興奮気味に話してきます。状況を詳しく聞くと、高さ2メートルぐらいのところに蔦の絡まる樹で、蔦と蔦が3本絡み、その隙間から樹液が出ていて、その隙間に隠れていたと言う事です。そして5メートル以上のところにも2頭のメスを確認していると言っています。 いったいどんな凄い樹なのだろう、2メートルという低い場所に大物がいるということは、上にはもっと大きいのがいるかもしれないし、2メートルのところが本命のウロならば、上の狭いウロに入っているオスが降りてくるのではと思い、 今までの経験から「宮さん、数日のうちに又大きめのオスが入りますから」と答え電話を切りました。 |
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| 宮さんからその後電話で「千葉に来ない」と言われた事もあり、体がウズウズし、すぐに予定を立て千葉に向かいました。 | |
| ※2001年 8月○○日PM○:○○ | |
| 千葉に到着して直に宮さんに、昼間にその樹を案内してもらい蔦を覗くとやはりいました。「デカイ!」野外では本当に一回り大きく見えてしまいます。70oはあろうかと思いましたが、実際には67oでした。 そして、ウロをよく見るとまだメスがいます。しかしメスには奥に逃げられてしまい、上部を確認する為に枝の無い樹を登り、上から観察してみました。 すると、この木はいたるところに洞と蔦の隙間があり、樹液も大量に出ていました。メスがいたという5メートルの辺りは確認できなかったのですが、少し上の蔦で出来たウロに中歯形が確認できました。しかし奥にへばりついて出てきません、あきらめてその木から降り、夕方もう一度チャレンジしようと、別の木を観察しながら移動することにしました。 今までの経験からオスを同じウロで何頭か採集できた場合には、最初に採集する個体よりも後から採集する個体の方が小さくなり、サイズダウンしていきます。 しかし今回採取したオスは、宮さんが同じウロで2日前に採集した66oの個体よりも大きい67oのオスです。大変珍しい事があると思いました。後に67oのオスを手に取りよく見ながら、2個体を比べると、後の67mmの方が、頭幅が小さく顎も短いので、2日前に採集された66oの方が、優先順位が上なのかと納得しました。 宮さんは66oを採集してから2日間だけなので、「同じウロにはまさか居ないだろう」と思っていたようで、「正直ビックリした」と言っていました。 PM7:00頃に先程ウロの奥に逃げられてしまったメスと上のウロの中歯形のオスを捕獲する為に再チャレンジしました。忍び寄るように樹に近付き難なくこのメスを捕獲しました。 次は上のウロの中の中歯のオスの捕獲です。懐中電灯を口に咥え、ポケットにはピンセットと引っかき棒を入れ、樹に登り蔦を覗きました。その瞬間に見えた中歯のオオクワガタの後ろに棒を差込むとパニックになったのか、出たり入ったりし、私もパニックになり採ろうか採るまいかしているうちに、ポロリと下の繁みの中に落としてしまいました。 他にも蔦が巻き、良質の樹液がタップリと出ている樹があったので 「その木もよく見て下さい。」と伝え、私は岐阜へと帰りました。 |
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| 8月も終わりに差し掛かったころ、又も宮さんから連絡が入りました。「近くの別の樹に、絶対に70oオーバーの個体がいました!浅井さんだったら採れたのに・・・それと質の良い樹液の樹から二頭のメスが採れました!」との事でした。 宮さんは今まで野外で2頭の60ミリ後半の個体を見ているだけに、70oオーバーの個体がその木に隠れているのは間違いないだろうと感じましたが、どうしても時間がとれず、千葉に向かえたのは9月半ばになってしまいました。しかしこの木のウロを覗いても、もうそこに70oオーバーのオスはいませんでした。 このポイントは光が少し入り過ぎていますので、70oと大きい個体だった為に他には良いウロが無く、一時の住みかにしていたのか、越冬の準備のために移動したのかと考えました。「宮さん、一生に一度のチャンスを逃しましたね」と一声かけると、宮さんは諦めがつかないようなそんな顔をして、その樹を見つめていました。 本当に樹液採集で70oオーバーを一生に一度でも採集できる人はほとんどいないと思います。最近よく放虫された70oオーバーの採集報告を聞きますが、見せていただいてもなかなかうなずける個体には出会えません。 |
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| ※2002年4月15日 | |
| 友人の細川さんと宮さんの勧めもあり千葉県富里市に住むことになりました。 |
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※2002年7月13日PM9:00
宮さんと去年の採集ポイントに出掛けました。蔦の枯れた木を照らすと宮さんが、二股の反対の樹を指差し「間違いないオオクワ!あの動きは絶対にオオクワだ!!蔦から顎を出し樹液を吸っていて、光に反応し反転して顎から入っていった」、目の悪い私には見えませんでしたが、宮さんの言葉を信じる事にしました。
私が気に登り蔦の隙間を覗くと奥の方にオオクワらしき物が見えます。しかし、中は入り組んでいてとても引きずり出すことはできそうにもありません。そこで宮さんと相談して、翌日採集現場をビデオ撮影する為に昼に出掛けようと決めました。このオオクワガタの住みかは光も射さず、入り組み入り口付近から樹液も出ている為に、今いる個体よりも大きいのが来ない限りここを住みかにする可能性は大であると考えました。
※2002年7月14日AM10時
| 宮さんに細川さんとS氏も誘い四人でポイントに向かいました。 ポイントに到着し私がこの木に登りました。やはりいましたが、オオクワガタも抵抗し、30分程頑張りましたが、奥に入られてしまいました。この日はかなり風が強く、木の上の方は細いのでかなり揺れます。その幹のウロの中を懐中電灯で覗き、数ヵ所あるウロを上から順番に確認しましたが、今年は、上の蔦は閉じてしまいだめのようです。皆と相談して他のポイントで普通種採集を楽しみ、30分後に再挑戦する事にしました。 さて、30分程していよいよ再挑戦です。今回は格闘15分でしょうか、オオクワガタのアゴに人差し指を挟ませてなんとか引きずり出しました。この個体は63mmの大歯完品でした。 |
※2002年 7月31日午後10時頃
再び宮さんとこのポイントを訪れ又オスを発見しましたが、残念ながらメスが見当たりませんでした。今年オスは採集出来ていたので、メスが欲しいという気持ちと余裕があります。オオクワガタはオスだけウロの中に入っていれば、数日後にはメスが入る可能性が高くなります。そこでメスが入ってからペアで採集する事にしました。
※2002年 8月2日午後10時ごろ
| 宮さんに細川さんを加えた3人で採集に向かいました。 途中他のポイントに立ち寄りましたが、雨が降り出し、車で移動中は物凄い雷雨で雷と空中放電の為、夜中とは思えない明るさでした。コンビニで雨宿りをし、雷雲が去るのを待ってから採集開始する事にしました。 PM12時頃にようやく雷雲が去ったので、採集を再開しました。 ポイントに到着して直に木に登りますが、木が濡れて滑るので、なかなか大変でした。 いつもは使わない脚立を架けて登りそっと覗くと、オオクワのメスに食われたのか、ばらばらの甲虫の死骸が見えました。 さらに観察すると入り口付近にオスとメスがいます。格闘約5分でしょうか、木の下で待つ細川さんにメスを手渡し、次に格闘10分でオスを取り出しました。 今回もオオアゴを指に挟ませて引きずり出しました、血は少し出ていますが心地いい痛さです。このオスも下にいる細川さんに手渡し木を降りました。普段は、脚立などは音が出てしまうので、そのまま登るのですが、脚立を使ったにも拘らず、オオクワガタには気付かれなかったのは、雷雨のおかげだったのかもしれません。 この日の採集結果は、オス大歯形59ミリ、メス41ミリでした。 |
※2002年 8月6日
| 私と宮さんで福島にオオクワガタの採集に行きました。福島へと向かう途中、「覗いていこうか」ということになり、いつものウロの中を覗くと、オオクワらしきお尻が見えました。 しかし、「8日には帰ってくるので又にしよう。」とそのままにしました。 数時間後、細川さんから電話が入り友人のGさんが遊びに来ているとのことなので先程のことを話し二人で行ってみては、と伝えました。細川さんとGさんで行ってみたが確認で着なかったとも事でした。 なお、福島では灯火際州で62oを採集する事ができました。 |
※2002年 8月13?4日
| いつものメンバー3人の都合が合い、さまざまなポイントを回りながら、いつものポイントにPM11時頃到着しました。 ウロの中を覗くと入り口に大歯形のオスがいます。今回は採集道具を何も持たずに木に登ったので、下の2人に「今なら直ぐに捕まえられるから木の枝でも何でもいいからください」と伝え、細川さんから木の枝を受け取り、オオクワガタの後ろに棒を差し込むと、逃げることも踏ん張ることも出来ないオオクワガタはパニックになり自ら出てきたところを難なく捕まえることが出来ました。 やっぱり6日の日には、オオクワガタはいたのだと、実感しました。 オス58o大歯形完品でした。 この場所で今年採集されたオオクワガタ♂は、順番に63o、59o、58oとサイズダウンしています。同じ場所で採集していると、どうしてもこの様にサイズダウンしていきます。今年この場所ではこれ以上大きな大歯形は望めない可能性も出て来した。但しお盆頃に大きな個体が少数発生しますので、少しだけは希望が持てます。 (9月に入って直近くで知人が64oオスの新成虫を採集しました。) |
ここ千葉県の自然は、山というべき山は無く、丘もしくは森という感じで、程よく人間に手入れされているという感じです。薄く広くオオクワガタは生息しているのではないかと思います。
このポイントは、あまり人には知られていないようで人の手の届く範囲の自然「里山」が残されておりこれからもこの自然が残されることを願います。