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幼虫の飼育方法
幼虫をブリードして割り出した後はいよいよ幼虫を育てます。オオクワガタなどの甲虫類は完全変態しますので、成虫になってからは全く大きくなりません。
幼虫を大きく育てて大きなさなぎにさせる事ができなければ、大きな成虫を羽化させる事はできません。
幼虫を大きく育てる方法は、3種類の方法があります。
1,材飼育
2,発酵マット飼育
3,菌糸ビン飼育
幼虫飼育には上の3つの飼育方法がありますが、それぞれ長所と短所があります。
材飼育
材飼育は手間がかからないですが、飼育期間が2年間必要になり、超大型個体はあまり望めません。
ただし、天然個体に近いとてもきれいなオオクワガタが羽化してきます。
幼虫の成長する過程を観察する事ができないので、成虫を割り出すタイミングが難しい事が最大の欠点です。
用意する物
・クヌギやコナラなどの材で、高さ20p
太さ12p以上のもの。(カワラタケ、シハイダケ、
・ニクウスバタケなどを植菌し、材のまわりからキノコが半分以上生えている状態の木。菌が
・死滅した状態のホダ木ではあまり大きく育ちません。)
・材を入れるケース(小さなコンテナボックスで、少しだけ通気性のあるもの。)
・ドリル
・幼虫の食べかす
1,ドリルで材の中心まで穴をあけます。(直径7、8oの穴をあけます。)
2,初二令幼虫を穴の中に入れます。
3,幼虫が、穴の一番おくまで入ったら、幼虫の食べかすを中に入れて穴をふさぎます。
4,ラベルに、産地名、累代、ムシの種類、日付を記入し、ケースに貼ります。
5,ケースに入れて、日のあたらない場所に保管します。
6,そのまま2年ほど保管します。(保管する温度は日陰の外気温で大丈夫です。)
※飼育中に材が乾燥したら、霧吹きで水をやり、材をしめらします。
7,2年後になったら、ナタで材をそっと割り、成虫を取り出します。
材を割るときはドキドキします。
発酵マット飼育
発行マット飼育は飼育方法の中で一番安上がりの飼育方法です。
発行マットを作るのは大変ですが、コツをつかめば簡単です。
それに、試行錯誤していろいろな添加剤を入れて自分だけのマットを作成する楽しみがあります。
用意する物
・飼育ビン(最初の初令、2令用のビンは450mlか600mlで、♂の二回目からのビン
は1500〜1600の瓶がいいと思います。)
・マットを詰める棒(あったら便利です。無い時は、すりこぎでもよいです。)
・発酵マット(市販されている物がいいと思います。
・ふたに穴をあける物(キリやドリルです。針金を火であぶって溶かしてもいいです。)
1,発酵マットを、2〜5日干します。(市販のものはまだ発酵途中のものが多いので、 ビンに詰めてから発酵して発熱するものがあります。)
2,干したマットを、にぎってすぐに崩れないくらい水をいれます。(少し乾燥気味の方がい
いです。)
3,飼育ビンに、発酵マットを入れます。
4,発酵マットを、棒でかたく詰めます。(カチカチにかたく詰めます。)
5,発酵マット表面の真ん中あたりに、幼虫が入るくらいの穴をあけます。(ビンが発熱する事があります。
数日そのまま様子を見て、発熱しないのを確認してから使用します。)
6,穴の中に、幼虫を入れます。
7,ふたに、直径2〜3oくらいの穴を2〜3個あけます。
8,ラベルに、産地名、累代、ムシの種類、割り出しや投入の日付を記入し、ビンに貼ります。
9,ビンを、暗くて涼しいところへ置き、3ヶ月たつごとにマットを交換します。
玄関の靴箱の中などがいいです。
マット飼育は外から幼虫の成長がよく観察できるので、飼育していて楽しいです。
3令幼 虫が一ヶ所で動かなくなり、だんだん蛹室を作り始める様な動きをしたら、ビンはそのままにします。
振動を与えないで、なるべく暗いところで蛹になるまでそっと観察します。
蛹室を作り終わって、前蛹の段階になった時に、もし瓶の底から幼虫が見える時は、蛹室を上になるようにして瓶を横に倒します。
理由は、瓶の底はツルツルしていて幼虫が寝返りをうてません。
前蛹の状態で幼虫が寝返りをうてないと、蛹が変形したり、上羽がへこんだり、羽化する時に死んでしまうような蛹化不全を起こしやすいです。
菌糸ビン飼育
菌糸瓶飼育は一番簡単で、超大型個体を羽化させる事ができる飼育方法です。
最近は菌糸瓶の値段もかなり下がってきましたので、この方法が一番いいと思います。
用意する物
菌糸ビン
かたいスプーン
穴をあける道具(あったら便利です。無い場合は、スプーンで穴をあけます。)


1,菌糸ビンの上側をスプーンで少し削り取ります。(菌糸瓶が劣化しないように古い菌糸膜を取り除きます。)

2,菌糸ビンのまん中に奥まで穴をあけます。(直径5mm〜1cm程度です。)

3,幼虫を手で触れないように、スプーンで穴へ入れます。

4,幼虫を入れたら、菌糸ビンのふたに、産地名、累代、ムシの種類、日付を記入しふたをします。

5,暗くて温度変化の少ないところへ置きます。
6,3ヶ月くらいすると、写真(ガラス瓶)のように幼虫が食べたあとが黒くなるので、この
ような状態になったら交換します。

7,菌糸ビンの中身をスプーンでていねいにかきだし、幼虫を出します。
8,新しい菌糸ビンのまん中に、少し大きめの穴をあけます。

9,取りだした幼虫をスプーンで移します。この時に体重を量ります。


10,移してからふたをします。(4と同じ事を書いたラベルに体重を書いて貼ります。)

11,元の暗い場所へ戻します。
12,その後は幼虫の様子をよく観察します。
幼虫が菌糸瓶をどれだけ食べたかと、あとどれぐらいで蛹化するのかを考えて瓶の交換をします。
このタイミングは幼虫一匹づつ違います。
幼虫の発育は幼虫の色で判断します。3令幼虫が黄色っぽくなってきたらそろそろ蛹化する準備に入っています。
黄色の濃さがかなり強くなってきたら蛹化直前です。
できたらこの時期のビン交換は避けるように考えて交換します。(写真は蛹化した幼虫です。)

菌糸瓶飼育の注意
菌糸瓶の菌糸は、幼虫を取り巻いて動けなくして死亡させる場合があります。特に加令したばかりの幼虫は、体の表面がしわしわしていてつやがありません。
このような幼虫は、体のつやが出て抵抗力がついてから菌糸瓶に投入します。

菌糸瓶は高温に弱いですし、温度変化があるときのこが沢山生えて来ます。なるべく三令中ばまでは温度変化の少ない状態で飼育し、三令後期になったら28度〜30度の状態の暗い場所で保管します。
(国産オオクワガタの幼虫を、温室などの温度が一定している場所で飼育すると、体内時計が狂って蛹にならずに幼虫のまま死んでしまう場合があります。
春から夏は28度ぐらいの暑さを体験させた方がいいと思います。)

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